院長インタビュー
院長インタビュー
京都で90年以上続く長い歴史を持つ肛門科。
一見しただけでは診療所とは思えないような、町屋造りの温かみのある雰囲気。
小さなお子様と一緒に入院していただける19床の入院設備。
特色・特徴を挙げ出すと枚挙にいとまがない、肛門科一筋90年の渡邉医院。
その渡邉医院の3代目院長である渡邉賢治院長に「女性の患者様もいらっしゃっていますか?」と尋ねると、「うちにはたくさんの女性患者様がお越しになられていますよ」との答えが。
“お尻のお悩み・痔・肛門科=男性”というイメージが強いなか、どうしてこちらの医院には女性の方が大勢ご来院されているのか?
その秘密を探るべく院長にインタビューを行いました。
うちは女性の患者様が多いですよ
男女半々くらいか、もしかしたら女性の方が多いくらいです
“肛門科=男性”というイメージが強いですが、女性の患者様の割合は?
うちは女性の患者様が多いですよ。
お越しになる女性患者様も「男性が多いのだろうな…」と思われて来られるようですが、実はそんなことないのです。
女性と男性半々くらいか、もしかしたら女性の方が多いくらいです。
年齢層も幅広くて、若い女性も大勢ご来院されています。
どうしてそんなに女性の患者様が多いのでしょうか?
どうしてなんでしょうね(笑)。
まあ、女性の患者様は事前に色々と調べられてからご来院される方が多いので、インターネットでうちのホームページをご覧になられてお越しになることが多いように感じます。
あと、私がホームページのブログで色々な情報を発信していますので、それも大きいと思います。
例えばブログに「うちでは肛門皮垂(スキンタグ)の手術を行っています」と書いたら、それを目的にお越しになられた方もいます。
スキンタグの手術を行っていないところも多いですからね。
そういう情報収集は女性の方が長けていますから、それで女性患者様の割合が多いのかもしれません。
とは言え、まだまだ肛門科の受診に抵抗がある女性も多いと思いますが?
そうですね。
肛門科、さらに男性医師に相談するのは抵抗があるという方もおられるでしょうが、それはあまり気にしなくて良いと思います。
私ももう肛門科医として長いキャリアを積んでいますので、男性・女性という区別はあまりなくて、あくまで医師として患者様の病気と向き合うというスタンスが染みついています。
なので患者様の方も「肛門科だから」「男性医師だから」とあまり意識せずに、「病気を治すために相談に行く」とお考えいただければと思います。
あと、時々私は患者様から“中性的”と言われることがあって(笑)、別に意識しているわけではないんですけど、もしかしたらそういう雰囲気も“相談しやすさ”に繋がっているのかもしれませんね。
女性特有の原因がありますので
しっかり診てお悩みを解消するようにしています
皆様、どんなお尻のお悩みを抱えてお越しになられていますか?
痔だと裂孔(切れ痔)が多いですね。
特に若い女性に多いです。
切れ痔は便秘が原因で起こりますので、それが女性に多い要因になっていると言えます。
あと、妊娠・出産をきっかけに内痔核(痔核:いぼ痔)を悪くされる方も多いですし、先ほどお話ししたスキンタグのご相談も多いです。
スキンタグは女性に多い病気というわけではないのですが、男性よりも女性の方が気にされる方が多いのだと思います。
女性と男性とで診療に違いはあるものなのでしょうか?
治療方法や手術方法に違いはありませんが、黄体ホルモンの影響などから女性は便秘になりやすく、それが原因で切れ痔になったり、便が出にくいので長時間いきんで内痔核を悪くしたりすることがあります。
このように女性特有の原因がありますので、そういう部分をしっかり診ていってお悩みを解消するようにしています。
また妊娠・出産をきっかけに症状が出る方もおられますので、患者様の症状やご希望に応じて出産前または出産後と適切なタイミングにて治療させていただきます。
妊娠中や出産後も痔の手術は受けられるのですか?
「妊娠中は治療が受けられない」と思っている方も多いようですが、妊娠3~9ヶ月くらいなら痔の根治手術を受けていただけます。
ただ、強い痛みや我慢できないほどの痛みがないのでしたら、万が一のことを考えて、妊娠中は軟膏などの外用薬での治療で経過を診て出産後に手術する方がベターだと言えます。
出産後は問題なく通常通りに手術は受けられますのでご安心ください。
女性が安心して治療・手術を受けられる環境ですので
お尻の病気でお悩みならお気軽にご相談ください
女性の方にお伝えしたい痔の予防方法は?
痔を予防するには便の調子を整えること。
そして便の調子を整えるためには、“食物繊維”“水分”“腸の働き”の3つがポイントになります。
それに付け加えるなら、“規則正しい食事”でしょうか。
女性の中には極端なダイエットをされる方もおられますが、これは便にとっては良くないです。
そんなことをしなくても、海藻類やキノコ類などの食物繊維を多く含むものを食べて、しっかり水分を摂るという整腸効果の高い食事を続けてれば、無理しなくても自然とダイエットできると思います。ゆっくり食事を摂ることもダイエットに効果があります。
最後に、お尻のお悩みを抱えた女性へメッセージをお願いします
時代の変化とともに少しずつ変わりつつありますが、どうしても女性は自分を犠牲にしがちです。
子供のこと、家庭のこと、親のことなどを優先させて、ご自分の体のことは後回しという方がまだまだ多いです。
これは良くないと思います。
もっと女性にはご自分の体を大切にしてもらいたいと思います。
当院には町屋造りの温かみのある雰囲気の入院設備があり、痔の手術を受けられる方にはこちらで1泊2泊くらい泊まっていただき、日々の喧騒を一時忘れて体と心をゆっくり休めてもらうようにしています。
小さなお子様連れでも気兼ねなく受診していただけますし、手術する場合でもお子様と一緒に入院していただけます。
女性患者様にお越しいただきやすい、安心して治療・手術を受けていただきやすい環境をご用意しておりますので、どうぞお気軽に当院へご相談ください。