渡邉医院

3月になりました。

 いよいよ3月になりました。卒業や職場の異動など、別れとそして新しい出会いの季節です。
 今年も新型コロナウイルスの影響で、歓送迎会等、自粛しなければならない状況です。
 そんな中でも、なにか良い思い出になることを探したいですね。
 明日3月3日は雛祭りです。3月のレシピでも紹介しましたが、菱餅に関してもう一度紹介しますね。

菱餅のひし形の由来は昔の中国の行事にあるようです。

 中国では昔から、「上巳節」という季節の節目に菱の実の粉で作った餅に、母子草を混ぜて食べる習慣があったそうです。菱の実には「子孫繁栄」、「長寿」の力があると言われてました。「母子草」には母と子が健やかでありますようにとの願いが込められていた痛そうです。

 この「上巳節」は旧暦の33日で、日本ではのちに「ひな祭り」になります。

日本に伝わったこの習慣は、「母と子をついて餅にするのは縁起が悪い。」とのことで、「母子草」の代わりに「蓬(よもぎ)」が用いられるようになったそうです。

 ひし形になったのは、江戸時代になってからとのことです。ひし形になった寄ら医はいろいろ説があるようです。「仙人が食べて、不老長寿を得たという菱の実をかたどった。」などいろいろあってはっきりはしないようです。

 共通していることは、どれも災厄を除こうという気持ちや、娘の健康を願う、そういった子持ちが込められているということだそうです。

 今のコロナ禍、この気持ちを強く込めたいなあと思います。

 菱餅の色に関してです。

 菱餅がひし形になった江戸時代の初期は2色だったそうです。菱の実から作られた白い餅と、蓬で色を付けた緑の餅の2色でした。この2色に赤色が加わったのは明治時代だそうです。

 くちなしの実を混ぜた赤い餅が加わりました。赤色は、古来から「魔よけ」の効果を期待したからという説が有力だそうです。

 赤色はくちなし。魔よけの効果と、実際にくちなしが持つ「解毒作用を期待した。

 白は菱の実。子孫繁栄と長寿を願う。血圧を下げる効果も期待されたようです。

 緑は蓬。緑は厄除け。また蓬には血を増やす増血の効果も期待されているそうです。

またこの菱餅の3色の色の組み合わせにも意味があるそうです。

上から赤、白、緑の順になっています。赤は「桃の花」、白は「純白の雪」、緑は「新緑」を表しているそうです。ですから、寒い冬の雪の中で新芽が芽吹き、そして桃の花が咲く。菱餅には、そういった情景を思い描きながら、娘のことを想う親の心、そして疫病やなどを封じ込め、みんなが健康で暮らせるようにとの思いが込められているんですね。